トナーの製法は、『粉砕(ふんさい)』と『重合(じゅうごう)』の2種類が有り、一般的には『粉砕トナー』、『重合トナー』と言われています。
粉砕トナーとは
トナーの製法の一つである『粉砕』とは、原料であるプラスチックを熱で溶かし、冷やして固めながら、強い気流で壁にぶつけて砕く手法をいいます。文字通り「粉砕」されることで生成されるのが粉砕トナーです。
粉砕トナーの粒子は、物理的に粉砕するので、大きさや形状がバラバラであるという特徴があります。ですが、繰り返し粉砕することで、トナーの粒子がどんどん細かくなり、精密な印刷にも応えられるようになります。
ただ、大きさや形状にばらつきがあることから感光ドラムや用紙の上で転写する際、電気特性にもばらつきが出てしまい、印刷の質が稀に落ちてしまうことがあるといったデメリットがあります。
また、製造の段階では、エネルギー効率が低く、規格外に砕かれた粒子は製品になれず生産ロスとなるため、 メーカー側にとってはムダになってしまうことが悩みのタネである製法です。
重合トナーとは
『重合法』は、プラスチックの元となる物質である『樹脂粒子』と『着色剤粒子』を化学反応で結合させてトナー粒子を生成する製造法です。
一定の形の粒子を作成することが出来るという特徴が有り、それ故に流動性・帯電の均一に優れ、機械的ストレスにも強く、粉砕トナーよりも印刷品質は優れていると言えます。ただ粉砕法よりも高度な技術を使用しての製造なので、生産コストが高くなってしまうのが難点です。
重合トナーでカラー印刷をすると、独特の艶があるキレイな仕上がりになる点は粉砕トナーとのお客様からもわかる違いといえましょう。
どちらのタイプを主力にするかはメーカーによって異なってきます。