印刷用紙の種類についての豆知識

プリンターで印刷時に使用する用紙には、様々な種類があります。『普通紙』『上質紙』などという表記を目にしたことのある方もいらっしゃることでしょう。
実はプリンターによっては使用できない用紙があったり、選ぶ用紙によって印刷の仕上がり、質感が異なるなどと様々な違いがあります。
今回は、そんなプリンター用紙の種類や用途別の選び方についてまとめてみました。

普通紙

『PPC用紙』や『コピー用紙』などと表記されている場合もあります。一般的に、企業や一般家庭でコピー用/印刷用として最もよく使われている用紙の一つです。
特徴としては、価格が安価で購入しやすいこと、適合して使用できるプリンターが多いことなどが挙げられます。
テキストがメインの文書印刷には適しているのですが、画像の印刷には不向きな耐水性の低い用紙で、湿気によりインクが滲んでしまったり用紙自体がよれてしまうという弱点があるというのもまた事実です。

上質紙

上質紙は『パルプ』と呼ばれる、主な原材料となる木など植物から取り出した繊維を、100%使用した用紙を指していいます。『WOODFREE PAPER』とも表記されます。普通紙(PPC用紙)よりも白く、綺麗に印刷できるというのが特徴です。
主に、雑誌・チラシ・事務用伝票・メモ帳・ノート・原稿用紙などに使われており、
厚手のものでは郵便葉書や名刺などへの使用が代表例です。
一般的によく見る紙でもあります。

再生紙

再生紙は古紙(リサイクル紙)が配合されており、紙の色が黄色、灰色がかっているという特徴があります。
近年では、『グリーン購入法』対応のために、古紙パルプを70~100%使用した物が多くなっていますが、配合率は多種多様です。

環境に配慮した用紙ではありますが、再生費用がかかっているという理由から、ものによっては上質紙より価格が高い場合もあります。

光沢紙

『写真用紙』とも表記されます。
紙の表面が光沢しており、インクジェットプリンターによる写真印刷に向いています。
写真やさんで現像した際に使用されているような、光沢のある写真を印刷することができる用紙です。

レーザープリンターでは使用ができないというのが、大きな注意点です。
光沢紙には樹脂が含まれていますが、その樹脂がレーザープリンターの「転写」の工程で加えられる熱で誘拐し、プリンター内部やカートリッジ内部のパーツに付着し、不具合の原因となってしまう可能性があると言うのがその理由です。

マット紙

マット紙は写真印刷に適した光沢のない用紙を指していいます。
「マット」と言われるだけあり、光沢紙のような光沢はありませんが、上質紙と比較するとツヤがあるように見えます。
こちらは、チラシ、ポスター、冊子の表紙などの印刷に適した用紙と言えます。

インクジェット用紙

『インクジェット専用紙』『インクジェットペーパー』と呼ばれることもあります。
これは、インクジェットプリンター専用の、表面加工(コーティング)が施された用紙を指していいます。
コーティングを施すことにより、インクがにじんでしまったり、裏側にまで染み抜けてしまったりする「裏抜け」を防ぎ、美しい仕上がりになります。

この『インクジェット用紙』は主に「はがき」に使用されているケースが多いです。
年賀状の時期にはコンビニや郵便局の臨時販売店等で、『インクジェット用ハガキ』や『インクジェット写真用ハガキ』が販売されていますので、馴染みのある方も多いのでは無いでしょうか?

この『インクジェット用紙』も、コーティングが施されているゆえに、光沢紙同様、レーザープリンターでの使用不可となります。
光沢紙と同じように、「転写」時の熱によって表面のコーティングが溶けて剥がれ、
プリンター内部に付着することによって、プリンターを故障の原因となる可能性があるためです。

もし、レーザープリンターでご使用される際は、『普通ハガキ』か『レーザープリンター用はがき』をご使用ください。

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